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AIはデータが大事

 「THINK AI in Fukui」のワークショップDAY2は8月23日、福井新聞社・風の森ホールで開かれました。DAY1から引き続き、県内企業の若手社員や学生ら計25人が参加。AIの最新技術についての講義や、AIによる予測分析ツールの体験があり、当企画のゴールである「AIプロジェクト」立ち上げに向けて、知識と意欲を高めました。

 この日は、(株)レッジ、(株)電通、(株)電通国際情報サービスから計6人のメンターにお越しいただきました。

 

◆DAY2メンター陣◆
レッジ:飯野希氏(Ledge.ai編集長)
レッジ:小出拓也氏
レッジ:大久保裕次郎氏

株式会社レッジ飯野希氏(Ledge.ai編集長)

 

電通:福田岳氏
電通国際情報サービス:飯野純也氏
電通国際情報サービス:稲村博央氏(早稲田大学Global Education Center 非常勤講師)




株式会社電通国際情報サービス:稲村博央氏(早稲田大学Global Education Center 非常勤講師)



AIの最新技術動向は

 自社の課題に対し、どうAIを活用していくか−。まずは、AIプロジェクトの設計図を描くのに必要なAIに関する基礎知識や最新技術動向について、電通国際情報サービスの稲村博央氏から講義を受けました。

 画像・映像認識の技術を応用した国内の事例では、コンビニなど店舗の棚割状況をカメラを駆使してリアルタイムに把握できるサービスが登場しているとのこと。棚の陳列状態をデータ化することにより、人的作業でかかっていた状況把握の時間を短縮できたり、店舗への棚割提案がより早くできるようになったそうです。

 

 また、雑誌の紙面レイアウトをAIが自動生成し、編集者がレイアウト案の中から適当なものを選ぶ、またはアイデアの一助にすることによって業務が効率化されるという事例も。

 そのほか、マグロの品質判定は、目利き職人が部位の断面を見て勘と長年の経験に基づき行っているそうですが、AIの画像解析技術によって品質を判定するスマートフォンアプリも開発されており、人手不足の解消に期待がかかっているとの話もありました。

 稲村氏は「様々なAI活用事例があるが、AIはインプットとなるデータを準備して学習させるプロセスがあり、そもそもデータが大事」と強調。どんなデータを使ってもいいというわけではなく「例えば、年収は性別、年齢、職種、学歴に関係がありそうだが、好きな色や身長、体重はあまり関係ないかもしれないといった判断はAIはできない。これらは人間が判断しなければならず、人間が持っているその領域の知見があるからこそできる」と説明しました。その上で、「業務知識を持っている人とデータサイエンティストが協力することでいいAIをつくることができる」としました。また、AIは限られたデータからは限られた判断しかできず、データの量や項目も重要とのことでした。

 

予測分析ツールを体験

Prediction Oneの使い方を講師に質問する参加者

 講義に続いて、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が提供するAIの予測分析サービス「Prediction One」を体験。これは、機械学習やプログラミングの専門スキルがなくても予測分析が可能なソフトウェアで、過去の実績データから将来の結果を予測する技術で、営業や業務管理など幅広いビジネスに適用できるツールとのこと。

 AIに関する知識を養ってきた参加者たちですが、ワークショップとして実践でAIに触れるのはこれが初めて。メンター陣が用意したサンプルデータを使って、お弁当の需要予測やネット販売の利益予測に取り組みました。参加者たちは、パソコンの画面とにらめっこしながら、メンターを捕まえては次々と質問。扱うデータの種類や数を変えることで予測精度レベルも変化するなど、AIを実際に活用する感覚を学びました。

 そして、データの種類やためる方法、更新の必要性など取り扱いについての講義を挟んだ後、本題のAIプロジェクトの設計図作成に移りました。

 ワークシートに沿って設計図を組み立てていきました。まずは、DAY1でも学んだプロジェクトのコツでもある課題の洗い出しから。そして、勘と経験で行なっていることは何か、どんなAIができると課題が解決できるか、どのようなデータが必要かなど、各社ごとに相談しながら作業し、シートに落とし込んでいきました。最後はワークの進捗状況を発表し合い、DAY2を締めくくりました。

 

DAY2当日の様子↓↓

 次回9月27日は、いよいよ「THINK AI」企画の集大成、AIプロジェクトの発表です。どんなプロジェクトができているか楽しみですね。

 終了後にはオープントークイベントの「AI TALK NIGHT in Fukui」も開催します。